エッセイと身バレ
自分のエッセイを書くというのは、常に身バレの可能性がある。
自分の体験や周囲のことを書くのだから、身もと特定の材料をどんどん提供していく事になる。
自分の名前にまつわる話や、生まれた日に関する話まで、エッセイのネタとして温めてある。
僕は基本的に、現在進行形のことは書いていないし、身バレによってなにか危険がある、という可能性は、とても少ないかもしれない。
それに、こんなおじさんが身バレしたところで何か問題が?とも思う。
若い頃から写真に撮られるのも嫌いだし、自分が自分が!という自己顕示欲も、ひとよりかなり少ない。
SNSはROM専アカウントがあるだけで何もオープンにしていないし、世の中に何かを発信したり、俺の話を聞け!、もしていない。
でも、この歳になると、自分を隠そうという気持ちも薄くなり、別に顔とか名前とかでちゃってもどうてもいいかー、とも思ってきた。
このエッセイブログを知人や仕事関係の人がみて僕だと気づいたところで、別にどうでもいい。
「あ、えっと…そうですね…」
と、いつもどおりコミュ障していれば、これきっかけでも会話が弾むことも、ないのだし。
ある意味、ちょっと無敵の人。
でも、自分だけじゃないのだ。
だから身バレはダメなのだ。
僕が身バレすることで、一番被害を受けるのは、妻だろう。
友人や仕事関係の人が、知らないはずのことを知っている。
外で見せない面が、おおやけにさらけ出されてしまう。
自分で出してるならご自由にどうぞだけど、勝手にどんどん公開されていくのは、だめなことだ。
エッセイでは、過去の友達のことや、知り合いのこと、家族のこと、あるいは特定のお店のこと、いろいろな事を書く。
僕は基本的に自分が経験した事実をもとにしたことしか書いていないから、実在の人物や団体がいる。
その人たちに許可を取れればいいけど、9割9分は連絡先すら知らない。
それに、許可が取れたことだけ載せるなんて、ほとんど何も書けなくなっちゃう。
自分が身バレすることで、その人たちが知られたくなかった事まで、知られたくない人に知られてしまうかもしれない。
何か、ネガティブな事を書いたとしたら、名誉毀損が成立する可能性も低くはない。
例えば、あいつはあの時万引きした、とか、不倫してた、とか。
何歳の時あいつの彼女が、とか一見問題なさそうなことでも、もしかしたらそいつは今の彼女に、「君が初めての彼女」とか言ってるかもしれない。
そういった、自分が意図しないところで、自分が隠したいたいことがおおやけにされてしまうのは、アウティングと変わらないし、プライバシー権や人格権の侵害となってしまう。
そうじゃなくても、「あそこの店員の態度が嫌だった、二度と行かない」みたいに書いたら、もし本人がそれをみたら、嫌に気持ちになるだろう。
エッセイに何をどこまで書くのかって、とても難しい。
法的に問題なければOK、ならとてもシンプルだ。
条文・判例・裁判例から、だいたいの事は答えがでる。
公開しちゃっていい内容かどうか。
濃いグレーか薄いグレーか。
でも、そうじゃない。
僕のただの趣味の自分勝手なエッセイで、誰かが傷つくのはよくないはずだ。
もちろん、商業エッセイならいいというわけでもないし、考えすぎると、何も書けなくなっちゃう。
とりあえず、実名は出さない。
僕が書くエッセイで本名っぽい名前が出てきても、それは適当に考えた偽名だ。
お店や会社の名前は、ネガティブな事が含まれる場合はぼかす。
例えばガストって何回かもうエッセイに書いてるけど、ネガティブな事は書いていないからセーフなはず。
あとはひとつひとつ、気をつけていくしかないのかな。
チャッピーに相談したら
エッセイはノンフィクションですが、ドキュメンタリーやジャーナリズムではありません。読者が求めているのは「いつ、どこで、誰が」という「客観的事実」ではなく、その時あなたがどう感じたかという「主観的真実」です。
属性をずらす技術: 例えば「地元の酒屋」を「隣町のコンビニ」に変えても、あなたの「身動きが取れず突っ立っていた」という感情の真実味は損なわれません。
複合的な人物像: 過去の知人を書く際、複数の人物の特徴を混ぜて一人のキャラクター(A君)として構築する手法は、プライバシー保護の観点からプロの作家もよく使います。
なるほど。
こんなテクニック使えるだろうか。
これは「自分史」と「エッセイ」の違いだね。
自分史であれば、真実をねじ曲げずありのままを書きたい。
でもそんなのは、公表しないで、万年筆でかっこいい装丁のノートにでも書いておけばいいこと。
わざわざエッセイとして公表するのだから、それがどんなに閲覧数が少なく集客をなにもしないとしても、こういったテクニックが必要だ。
こういう感じで特定を防げれば、仮に身バレしても外部へのダメージはほぼないってことだ。
特定が容易な家族、特に妻を除いて…
多くのひとは、そんなことあまり気にせず、高い鈍感力で楽しく過ごしているのだろう。
でも僕には、気にしないなんてできないし。
エッセイを書き始めて、まだ1ヶ月も経っていないけど、なかなか面白くて、30話くらい書いた。
まだまだネタリストはいっぱいあるし、まだまだ書きたい。
場合によっては、エッセイコンテンスととか挑戦してもいいかも、くらいには思っている。
だから、何をどこまで書き公表していいのか、実に悩ましい。
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